整体師に使える解剖生理学
整体スクールの学校新聞( >>> )にも書きましたが、これから整体師になろうという人には解剖生理学が大切です。
解剖生理学は身体の仕組みや働きだけでなく、もっと色々なことを知ることが出来ます。
例えば
股関節を曲げる(屈曲する)筋肉は、大腿四頭筋や腸腰筋です。
これらの筋肉を働かせると、股関節が曲がります。
立って両足を地面につけていれば、おじぎをするように上半身が前に倒れることになります。
ところが、おじぎをする人を見ていると、股関節で上半身を倒していない人が多いことに気付きます。
腰の部分で体を曲げているんですね。
腰の部分は腰椎と言って、いくつかの骨が前に出っ張った湾曲を持った部分です。
ようするに後ろには曲がりやすいが、前には曲がりにくい仕組み・位置関係になっているということです。
この、前に曲がりにくい部分を前に曲げて、体を前に倒すとどうなるか。
筋肉や靭帯を過度に引っ張ってしまい、炎症や痛みに繋がる可能性が出てくるということになります。
こんなことも、簡単な解剖学を知っていれば分かるようになります。
もう一つ
骨盤を前後で支えている筋肉に、前側は腸腰筋等、後ろ側は梨状筋などの外旋筋群があります。
梨状筋などの筋肉は股関節の外旋筋と呼ばれていて、脚を伸ばした状態で爪先を外に向ける働きのある筋肉です。
解剖学の本にはそんな風に書いてありますが、では、足の裏を地面に付けたまま爪先を外に向けることは出来るか…というと、これはけっこう難しい動作になります。
じゃあ、足を地面につけたまま梨状筋などを使うとどうなるか。
骨盤の上側が後ろに持ちあがってきます。
つまり、前傾が後傾方向に動くということです。
腰痛の人で居ますよね、骨盤が立ちあがっている人。
そんな人は梨状筋などが短くなっていることがありますね。
こんな風に、筋肉の働きを考えてみるだけで、腰痛や肩コリの原因のヒントが隠されています。
解剖学や生理学は単に体の構造と機能を知るということではなく、痛みや不調が現れた時(いつもと違う状態の時)に、構造や機能がどうなってこうなったのかを知る手がかりなんですね。
本に書いてあることだけ読んでいてはつまらないですが、そこから想像を膨らませると、けっこう楽しいもんですよ。
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