9月6日横浜野毛にある『急な坂スタジオ』でGAGAワークショップ(>>>)ってのを受けた。
『GAGA/ピープル』と題されたワークショップで、イスラエルのダンスカンパニー主宰者が作った身体操法のようらしい。
ワークショップの最初に簡単な説明があった。
動き始めたらワークショップが終わるまで動きは止めないように。そして痛みなどでどうしても止まる時には部屋の外で休憩するように。指示のあることを順番にやっていくこと。それぞれは階層構造をなしているので、あることを指示され次に別のことを指示されたら、最初のことをやめないで最初の動きに足していくようにするということ。
空調は切り汗を楽しんで欲しいということだった。
始まった。
先ず、足の指を開いて床に置く。
骨盤を中心から常にずらすようにして下さいと指示がある。
ゆらゆらと動きが始まる。
最初は小さな動き。
骨盤の動きが出始めたら、今度はそれを続けながら腕が自由になってくるように動きを足していく。
腕が動き出したら、身体もそれにつられる。
動きはゆるやかで、全身がゆらゆらと不規則にどこも関連・関係なく動き出す。
身体の各部位を意識していく。
膝がある腰がある肘がある手がある頭がある。
筋肉が動き出す。
自分の体の各部を意識するのと同時に、着ているものや周りの人や空間も意識していく。
しばらくして
身体の中をボールが動き出します。
ボールは最初はゆっくりと動き、少しずつスピードを上げて極端に早くなります。
身体の動きはそれにつれて、不規則に大胆に繊細に動き始めます。
ボールが硬いボールだったり柔らかいボールだったりします。
ボールは身体の内側をなぞるように動いていきます。
自分の好きな曲をハミングしながらも動きます。
同時に二つのことをすることになります。
全身が揺れ始めます。
誰かにゆすられているようになったり、地面が空間が揺れるのに合わせて揺らされたりします。
ゆれは激しくなったり緩やかになったり、自分から揺れが発生したり、回りから揺らされたりします。
途中何度か『フローティング(浮く)!』という言葉がかかり、緩やかな揺れの動きが挟まれます。
途中何度か『つらくなったら、頬骨を持ち上げて』と言葉がかかり、笑みが生まれ体が笑います。
内股をくっ付けたまま少しずつ移動します。
大切なものを挟んで落とさないようにしたまま、足は場所を移動し上半身の動きも止まりません。
内股を感じたまま今度はどんどんと脚の間が広がっていきます。
広がったまま移動していきます。
移動の動きに方向性が出て、歩く動きに繋がります。
歩くと言っても全身は揺れダンスをしているかのように移動が続きます。
腰が低くなり高くなり普通になります。
その揺れを持ったまま自分の位置に戻ってきます。
自分の位置で動きを続けます。
その続いた動きの中で、腰を下ろして生きます。
腰を下ろし床についても、全身の動きは止まりません。
全身の動きが続いたまま、坐骨で前後左右に移動が始まります。
そのまま床に全身を横たえます。
そして自分の体の中を観察します。
仰向けで身体の動きが始まります。
小さな動きから大きな動きに変化していきます。
うつぶせでも同じことが始まります。
仰向けに戻って、お湯の中で茹でられているスパゲッティになります。
ゆらゆらと動くことになります。
お湯が熱くなりグツグツと煮え立って来ます。
10・9・8・7・6・5・4・3・2・1とカウントしながら、湯がどんどんと熱くなって動きが大きくなって来ます。
声に出してカウントしながら身体も揺れ動かします。
うつ伏せになって、動きの中で四つばいになっていきます。
身体の揺れは止まらないので、肘や膝や骨盤が不規則に動き揺れます。
そしてゆっくりと立ち上がります。
全身の揺れ動きはまだ続きます。
最後に今日やったことを逆に再現します。
それは動きでも考え方でも構成でも、自分で決めてやります。
およそ一時間。
動きっぱなしのワークショップだった。
最初、動きの中で自分の関節・骨・筋肉の位置を感じ、それらを微細に動かしていくが、これはアレキサンダー・テクニークやフェルデンクライス・メソッドにも通じることと思う。
つまり自分の体の部分部分の位置感覚を賦活することで、自分の体にとって一番良い動き・良い位置・良い位相を掴むことが出来るようにしようという試みだ。
例えば身体の各部位には固有受容器(プロプリオセプター)があり、身体の中の感覚を脳に刺激として送っている。
そこでは身体の中の位置や位相の情報も送られると考えている人もいる。(これは未確認)
自分の体の各部を意識したり、着ているものを意識したり空間を意識することで、固有受容器を活性化させ、自分の体の状態を脳に送ることで動きを良くしていくという考え方だ。
内的な情報を脳に送ることで、脳は最適な動きを思い出しやり始めるということらしい。
原始的な原初的な反応。
意識では制御・統御出来ない動きを磨いていく。
次に、骨盤の動きから上肢や下肢の動きにつなげていくということについては、神経の発生・発達をなぞっていると言うことが考えられる。
人は胎児から幼児へ、子供から青年へ、青年から大人へと成長していく。
その成長過程で神経も同様に成長するが、神経の成長は骨や筋肉の成長と同様、中心から末梢へ順番に起こってくる。
赤ん坊は先ずお尻を上げるところから動きを始め、脚(後足)を蹴る運動へ、そして腕(前足)を動かす運動へと動きは成長に伴って繋がってくる。
これにともなって神経も筋肉も骨も発達する。
この過程を再現することで、人本来の動きの再教育をしているように思える。
特に腸腰筋の反射を重視し、体の中心(丹田・チャクラ)を意識させることを、無意識的に行っているようでもある。
次に動きにスタイルを与えず動き続けるということについて。
これは脳(大脳)で考えることなく、もっと古い脳に近い部分での動きを呼び起こすためにしているのではないかと思う。
つまり、スタイルや形を決めてしまうと、その『情報』によって人は経験を再現しようとする。
経験の再現ではなく、人の持っているもっと根源的原初的な動きの質を活性化させるため、型を決めずに動きをつなげているんだと思う。
また、動き続けるということで、身体の外側にある大きな筋肉を緊張させないということも当然狙っていると思う。
骨盤から始まり上肢下肢へとか、ボールが身体の中を動き回っていると言うような、内から外へという狙っている動きの質を考えれば、深層筋と表層筋の両方を動かすということも狙っていると思う。
音に合わせて1時間動き続けることで、軽いトランス状態にも近づき、俗な言い方をすれば左脳ではなく右脳を活性化させているようにも思う。
いずれにしても面白いワークショップだった。
現代日本人の忘れている、人本来の身体の動きを活性化させるのにすごく良いと思う。
アスファルトの上を硬い靴を履いて、決まった道を少しだけしか歩かない、体育の授業では必要な筋肉だけ少し伸ばす、というような人をロボットのように見ている学校教育の現場に、是非取り入れたいメソッドだと思う。
このメソッドで1時間からだを動かすだけで、脳が活性化され身体も動きが良くなると本当に強く思います。
また、ダンスを志すものダンサーにとっても、自分の知らない自分を思い出すという作業と、持っている筋肉の調整・コントロールという意味でも素晴らしいと思います
ひゃっひゃっひゃ
からだを動かすと楽しいのだ。
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